注1：後に大部屋に入ったとき周囲の人に聞いたところ，造影検査の際痛むかどうかには個人差があるらしい。「たまに痛い人もいる」と検査前の説明を受けた人もいた。どうも私はその「たまに」の中に入ってしまったようだ。
注2：脊髄造影検査の後6時間は，頭を高くして安静にする，が原則。また，痛む痛まないに関わらず，歩くこと，食事することも不可。
お腹がすいていたが，我慢するしかない。検査から4時間近く経って，造影剤排出のための水分補給を許可され，缶入りのお茶を飲む。17:40頃ようやく夕食。全部平らげる。19:00頃になって，歩くことが許可された。検査のすぐ後より，だいぶ痛みはやわらいだ。入浴はまだ不可なので，21:00の消灯まで，スポーツドリンクを飲み，テレビを見て過ごした。
5月5日(月)
午前中は暇だった。
手術日が予定より1日延びたので一時帰宅の許可をもらって，15時前，実家に戻りこの日は泊まった。
5月6日(火)
午前中，入院用品(洗濯セットなど)を買い物し，病院に戻る。
午後は，胸部レントゲン検査。夕方，食事の後，個室の風呂で入浴。翌日の手術に備えてシャンプーをする。23:00頃就寝した。
5月7日(水)
5:30に起床し，シャワーを浴び，髪をとかし，指定の術着をきて準備。朝食はなし。7:40，レントゲン室で腰椎に針金を打つ。局部麻酔が腰でむにゅっとして気持ち悪い。コンコンと打たれて針金が入っていく感覚が少しあり。ワラ人形の気分。
部屋に戻って，栄養剤を点滴。10:00頃鎮静剤を服用。腰に針金が刺さっているため，仰向けになることができない。
12:00より，点滴をつけたまま台車に寝かされて手術室に入る。麻酔医の先生が手に注射器を持っているのを見る。しかしここからの手術室の記憶がない。
14:30頃にいったん気づいた。既に導尿管を差し込まれているのがわかった。少し眠ってまた起きたら，腰がつっかえたような感じに痛くて(注3)，しかも熱があり，おまけに点滴が利き手の右手に刺さっていた。夕食はなし。自力で寝返りできない(注4)。一晩中のたうつ(注5)。
注3：傷自体の痛みの他，ドレーン(膿や血を抜く細い管)が傷口の近くに差し込んであったのも原因。
注4：仰向けになるとドレーンが食い込んで痛いので，横向きにしか寝ることができなかった。右横なら右横ばかり向いていられればよいのだが，そうすると身体の右横に痛みが片寄ってくるので，寝返りはしなければならない。ところが，寝返りのときにはどうしても仰向けになる必要が出てくる。しかし仰向けになると非常に痛い・・・。(注5に続く)
注5：ということで，付き添いの母親の手を借りて寝返りしていたが，今度はしょっちゅう(15〜20分おきぐらい)寝返りしていないとすぐ痛みが片寄ってくることがわかり，大騒ぎに。
一瞬の痛みを我慢して自力で寝返りを打つのが，一番人に迷惑をかけない方法とわかっていても，それができなかった。ひょっとして根性なし・・・？(^^;)
5月8日(木)
朝食から食事の許可が出る。全部平らげた。腰にドレーンが刺してあって痛い(注6)。朝に栄養剤，夜に止血剤の点滴を1本ずつ受ける(注7)。
注6：痛いなら起き上がればよいのだが，この時点でまだ上体を起こす許可は下りていない。
注7：同じ点滴を5月12日まで続けなければならなかったのである。続けるの自体はよいのだが，止血剤の点滴を入れるとどういうわけか気分が悪くなるのには弱った。
5月9日(金)
包帯交換時に腰のドレーンをとってもらった。包帯交換が毎日1回あるのだが，入浴することも起きあがることもできない現在では，身体を拭いてもらい，包帯を新しくしてもらうのが数少ない楽しみ。
5月10日(土)
この日朝より，自力での寝返りが可能になった(注8)。
注8：ドレーンを抜いた跡がふさがったため，だいぶ痛みが軽くなったらしい。
5月11日(日)
傷の痛みはかなり軽減。でも，毎晩深夜に目ざめると，右足の外側を神経痛が襲う。かなり脂汗ものだ。
5月12日(月)
朝からベッドの背もたれを起こして，座位の姿勢の練習をした。脂汗(注9)。これを10分ごとぐらいに数回繰り返して慣れると，背もたれなしでベッドに腰を下ろす訓練をした。頭から血液が下がるのがわかった。全身が硬直する。これも10分ごとに繰り返して，ようやく慣れてきたところで，朝食。点滴などの管を取り外してもらった後，歩行訓練。大人用の歩行器を使う。座っているより楽。午前2回，午後1回，各10分程度訓練。訓練のやりすぎか，夕方微熱が出る。
座っての食事だが，ベッドの背もたれにもたれるより，ベッドに横向きに腰掛けてテーブルに向かうのがずっと楽とわかる。しかしまだ長続きしない。
注9：たった5日寝たきりになっていただけなのに，背筋力ってこんなに落ちるものか，血液の流れってこんなにも回復しないものなのか，と愕然とした。
ベッドの背もたれの固さ(整形外科のベッドにはマットレスがない)に抵抗するだけの筋力も喪われているので，固い背もたれがなお痛かった。
5月13日(火)
歩行器にかなり体重をかけずに歩けるようになる。
朝8:45頃，診察室に出向いて抜糸。腰の傷のつれたような感じが消えた。シャワーの許可も出る。午後になってから，個室の風呂場を使ってシャワーを浴びる。その直後，ベッドの空きの出た大部屋へ移動(注10)。
注10：午前中，看護婦さんに「そろそろ大部屋へ移りますか？」と聞かれて，「はい」とは答えたが，午後早速移動とは思わなかったので，荷物の整理など済んでおらず，焦った。
5月14日(水)
右もものつけ根が痛む。歩行がそのためか少しよろける。右足親指も少しこわばるが，回診時先生に伺うと，心配ない症状らしい。一人でも歩けるが，そんなこともあって念のためまだ歩行器を使用している。コルセットも座位または立位時には必ず装着。
5月15日(木)
(日記なし)前日とあまり状況は変わらなかったと思われる。
5月16日(金)
屋外の散歩の許可が出た。病院の周辺の緑道を15分ほど歩く。この日，歩行器を返却した。
5月17日(土)
(日記なし)前日同様，歩いたと思う。近所にドラッグストアや本屋があったので，ついでに買い物もしたと思われる。
5月18日(日)
歩き過ぎで右足を傷める。もものつけ根，ふくらはぎ等が痛む。足首，くるぶしにも神経痛あり。
5月19日(月)
リハビリ開始。(リハビリメニュー)
5月20日(火)
(日記なし)リハビリ三昧だったと思われる。
5月21日(水)
午前中小雨の中をがんばって散歩してしまったのと，前夜の寝冷えのためか(？)，昼過ぎより下痢，発熱(37.2〜3℃)の症状が出た。午後はリハビリも休んで寝込む羽目になってしまった。
5月22日(木)
リハビリのうち，「バーを使った運動」のみ再開。後はひたすら床に就いていた。
5月23日(金)
熱も下がり，リハビリ，散歩ともに再開することができた。
退院の許可を先生より得る。
5月24日(土)
1日中雨。神経痛(足首，腰)が強まる。天気のせいか？リハビリに慣れたためか，筋肉痛は弱くなった。
5月25日(日)
(日記なし)退院準備。着替えなど，身の回りの最小限の品物を除いて，実家に持ち帰ってもらった。
5月26日(月)
(日記なし)10:00に退院。